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手洗い1

いま、医療の現場では「院内感染防止対策」が大きなテーマになっています。
今日は地元の文化会館で感染対策の勉強会がありました。

僕もうちの職場では「院内感染防止対策委員」の一人だった (だったというのは、9月より違う委員会が発足しそちらの委員になりましたので後輩にバトンタッチしました)ので、 今日の話しはとても興味深く聞かせていただきました。

先日もインフルエンザのお話をしたときにうがいと手洗いの重要性に触れましたが、 病院の中でも手洗いが最も重要な項目の一つです。

病院の中では、手洗いは3段階に分かれています。

一番目が「日常手洗い」

これがすべての手洗いの基本となります。「液体石鹸+流水」で洗うというものです。
どうして液体石鹸かと言いますと、固形石鹸は実を言うととても汚い可能性があるんです。
なぜかと言いますと、濡れた固形石鹸は細菌にとってとても良い環境なんです。
「えっ?石鹸が汚いの?」と思われる方も多いと思いますが、汚い可能性が高いです。
細菌は湿ったところを好みます。使った石鹸は湿っていますよね。 そこは細菌の温床になりやすいのです。
(この場合、普通の石鹸ですので薬用石鹸ではありませんよ。薬用の固形石鹸も清潔かというと疑問符が付きますが)

ですので、病院においては固形石鹸はあまり推奨されません。
液体石鹸ですと、ポンプ式になりますので石鹸がでる先端のところは触れることがありませんので、 比較的清潔に保たれるのですね。
容器の中に細菌が入る危険性もありませんし。

そして液体石鹸で手洗いをするわけですが、 おそらくみなさんのやっている手洗いは9割方は失格と言うことになりそうです。
約30秒は手洗いをする必要があります。
まずここでかなりの人が不合格になると思います。
「30秒ぐらいは洗ってるよ」と言う方もいるかと思いますが、 実際にタイマーをかけて普段通り手洗いをすると、30秒も洗っていない人が多いと思います。

もし30秒洗っていたとしても、それでも手はきれいになっていません。
この30秒というのは、しっかりと訓練された人たちが手洗いをした場合なのです。
人の手は凸凹が多く、爪の間や爪の生え際手の付け根・手のしわ等々、 いっぱい洗い残しが発生します。
訓練を受けた人たちは「どこに洗い残しが発生するか」を熟知して洗いますので、 汚いところを丁寧に洗えるわけですね。

しっかり手を洗えてもそれだけで終わりでありません。
しっかり流水で洗い流さないと石鹸の成分が手に残って手荒れの原因になります。
なぜ手荒れがいけないかと申しますと、荒れた皮膚には細菌が付着しやすいからです。
何となく分かりますよね。

まだ終わりじゃありませんよ。
十分に流水で洗い流したあとは、しっかりと手をふきあげてください。
湿った手は細菌の繁殖しやすい環境です。
いくらきれいに洗っても、湿ったままではまたすぐに細菌がわいてきます。
しっかり乾燥、ここまでできて手洗い完了です。

追加ですが、手を拭くのはペーパータオルを使ってください。
共有のタオルを使うのはもってのほかです。一度湿ったタオルは細菌の巣です。
ハンカチも一度拭いたらそのあとはきれいじゃありませんよ。

病院の中で発生する院内感染は、医療従事者の手によって患者さんから患者さんへうつすと言われています。
そのため、一処置一手洗いと言われるぐらい、処置をしたあとは手洗いをするように言われています。
これが院内感染防止対策の基本中の基本。
これを分かっていない医療従事者も多いです。
しっかり手を洗いましょうね。

いま書いたことは、あくまでも病院における手洗いですが、家庭でも知っていると良いことだと思います。
一般家庭ではあまり神経質になるのもいけないとは思いますが、 参考になることがあったでしょう?
薬用固形石鹸を使うよりは普通の液体石鹸の方が良いと思います。十分洗えていれば薬用を使う必要はありませんよ。

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病院の中ではこの次に「衛生的手洗い」「手術時手洗い」と高度になっていきますが、 ほとんどのみなさんに関係ないので、割愛しますね。

最後までお読みになった方は根気のある方です(笑)
ではでは


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